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所感

2022-01-01から1年間の記事一覧

所感6---06.落ちたことのある空-PHALARIS/DIR EN GREY

空を見上げると眩暈がする。 飛行機の音と朝の匂い。 激しい光は、そこにある一閃の輝きさえを攫って無に帰した。 奪わないで 奪わないでよ 私とあなたは対等ではない。 人間は平等な存在だとしても、社会は平等にはならない。 平等を許さない構造だからだ。…

所感5---05.現、忘我を喰らう-PHALARIS/DIR EN GREY

人を変え、時代を変え、何度も同じ過ちを繰り返す。 輪廻転生があり、誰もがそこから抜け出せず、また、解脱を目指していると仮定する。 '百川、海に朝す' ある一本の川を下っていくと、いつだって同じテンポで痺れる。 まるで落雷 抉るように、脳髄に甘く響…

所感4---04.13-PHALARIS/DIR EN GREY

わずかな砂が煌めきながら降って来る。 誰もいない蟻地獄の巣から抜け出せない。 もがいてもあがいても、乾いた砂を掴んでは掌から零れ落ちていくだけだ。 私の存在ごと砂と共に滑り落ちていく。 頭上の世界はよく晴れ、羽ばたく音と共に影が過ぎ去っていく…

所感3---03. The Perfume of Sins-PHALARIS/DIR EN GREY

聖人の血を分け与えられた人々は 沸騰したその血に全てを灼かれて操られたように狂い出す。 聖人の骨を分け与えられた人々は 手にした力の加減がわからず躊躇うことなく叩きつける。 未満の器において暴れ狂うその血を、骨を、 神は全ての人間に平等に分け与…

所感2---02.朧-PHALARIS/DIR EN GREY

死ぬ時は痛いのだろうか。 痛くて、辛くて、苦しくて、 情けなく感じたりするのだろうか、 その命は 小さな花が咲いて散るその儚さを惜しむ人 芽吹いて咲くことのなかった花を嘆く人 芽吹くことすらなかった花を私は胸に抱いている。 自らのその手で枯らせて…

所感1---01.Schadenfreude-PHALARIS/DIR EN GREY

様々な色をした君よ 君達よ 一人一人紐解けば ひとつひとつ解き明かせば なんて事はない。 一粒のラメのように輝く君の人生なのに なぜ周りに埋もれてしまうのか。 なぜ君は、他者の色に混ざって醜くなってしまうのか。 誰かが作り出した義憤がそんなにも心…